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蛋白質パターンで前立腺癌分析を高確率に予測
    記事番号:26
    記録日  :Oct19/2002,15:36
    記録者  :Admin
    Web  :アガリクス・パワー

「血液中のタンパク質の組成を調べることにより、前立腺ガンにかかっているかどうかを高確率で見分けることができた」という試験結果が、米国立がん研究所(NCI)の研究者等と食品医薬品局(FDA)によって2002年10月16日のJournal of the National Cancer Institute誌に発表された。

研究者はたった30分で血清サンプル中の小さな蛋白質のパターンを分析することができるテストを使用して、良性の前立腺疾病の患者と前立腺癌の患者から得られたサンプルを区別することができた。
技術は、PSAが通常値や高い数値の人に有効であると分かっただけでなく、バイオプシー(生検)をしないと癌かどうか分からなかった4〜10ng/mlの人にも有効であった。

現在前立腺癌かどうかは血液中のprostate specific antigen (PSA)という物質の濃度で判断する。現在の診断基準はPSAが4ng/mL以上あると前立腺癌の疑いがあるとして、前立腺から組織を採取(生検)して実際に前立腺癌かどうかを調べる。 PSAが10ng/mLを超えるような場合はほぼ確実に前立腺癌であるといえるが、4ng/mL〜10ng/mLの範囲に場合には前立腺癌かどうかは生検してみないとわからなかった。

実際に生検してみると、PSAが4ng/mL〜10ng/mLの範囲にある人の70-75%は前立腺癌ではない。 つまり前立腺癌の有無を見分けるのに有効なのは、PSAが非常に高い患者または低い人に限られ、その中間の人にとっては非常に精度の低い検査法なのである。
しかし今回紹介した方法を用いれば9割以上の高確率で前立腺癌患者を見分けられる。 またPSAレベルから「前立腺癌の可能性がある」と診断された人から「前立腺癌ではない人」を約8割の確率で除外できる。

研究者らは前立腺癌患者と良性の前立腺患者でない男性を含む266人の男性から採取した血液中のたんぱく質の組成を解析し、前立腺癌患者を見分けてみた。
その結果、266人には36人の癌患者が含まれていたが、そのうち33人(95%)を前立腺癌患者であると見分けることに成功した。また、残り228人のうち177人(78%)を前立腺癌患者ではないことを正確に見分けることができた。

研究は同じ研究グループによって、卵巣癌を検知するために血清中の蛋白質パターンを使用することができるという最近の発見に基づいて実行されたものである。





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